「KAMEN RIDER memory of heroez(仮面ライダーメモリーオブヒーローズ)感想 かなりいいじゃんすげーじゃん!でもボリューム不足

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10時間ほどでクリア。

端的に言うと何はともあれよかったぞメモリーオブヒーローズ!


ヒタヒタノロノロ走るテストプレイ動画のせいで期待値はやたら低かったのですが、実際に遊ぶとコンボはガシガシ決まるしフォーム、ライダーごとの差別化がきちんとなされていて相当な気合が入ったゲームでした。誇張抜きにあのテストプレイヤーのせいで売り上げ落ちてんじゃねえかなってくらい事前動画と自分で動かすのは違いますね。

以下、軽いシステムの説明と賛否。


このゲームではRPという一種のスタミナゲージで強攻撃以上の強力な攻撃や緊急回避、フォームチェンジ(およびフォームチェンジ攻撃)、飛行に使われるエネルギーが一元管理されており、RPはダッシュ時以外は使用されなければ一拍置いた後グングン回復するほか、基本的にややシビアだが敵の攻撃をギリギリで緊急回避しカウンターを決めることでも全回復する。(マーベルスパイダーマンとかよりは断然ムズイ)



今作の強敵はアーマーゲージを持ち、それを削ってブレイクする事で一定時間ピヨらせてHPにダメージを与えて、仕留めきれなかったら再び回復したアーマーを砕く…という仕様。


RPが攻防共通であるため防御に力を入れて無理せず少しずつ削り相手が大技を使いアーマーが脆くなった隙に攻勢に出る、ガンガン攻めて緊急回避による全回復を狙う、あえてギリギリでアーマーを残して仕切り直し、RPが溜まりきってからアーマーを破る…とプレイヤーやシチュエーションごとに駆け引きと個性が生まれるようになっている。

押せ押せでブレイクしたらRPがなくて弱攻撃しか使えずショボいダメージしか与えられない、一方でRPが潤沢ならばフォームチェンジ攻撃を絡めた猛攻でボスに決定打を与えられる事も珍しくはない。



フォームごとの差別化もばっちり。



みんな大好き仮面ライダージョーカーはジョーカーメモリの力がフルに引き出されているせいかサイクロンジョーカーよりも攻撃力は高い。

一方でサイクロンジョーカーはサイクロンメモリの力で緊急回避の隙が少なく空中ステップもできる、メモリの相性が悪い割には活躍が多いサイクロンメタルは火力は控えめだが高い防御力、サイクロンの力で(サイクロンジョーカーよりは隙があるものの)空中ステップ可能、メタルシャフトに風を纏わせ敵の飛び道具を反射できWの中で最も防御に優れる…といった具合。


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アクセルはRPを時間消費する代わりパワーアップできるフルスロットルモードのほか、解禁が最も速い飛行フォームであるアクセルブースターで打ち上げて空中戦→アクセルのチェンジアタックバイクフォームになり周囲を薙ぎ払うのが爽快。

これまた最も速く解禁される最強フォームのトライアルの速さとコンボの稼ぎやすさ、実際に10秒以内に決まるマキシマムドライブのインパクトは強烈。



オーズはWにややフォーム数は劣り解禁も非コンボフォームがない分遅めなものの各フォームの個性がWより強めで敵の動きが超スローに見える超高速移動が出来攻撃速度も速いラトラーター、動きが遅いが堅牢なガードが出来るサゴーゾ、燃費は悪いが飛行+強力な飛び道具を操るタジャドルあたりは特に強力。



バースは節約気味だがプロレス殺法とオートエイムのバースバスター、クレーンアームで引き寄せてコンボを決めるのがメインの伊達プロトバース、カッターウィングを始めとしてエイムモードでのバスター連射など豪勢に戦える後藤バースがきちんと再現されてるのは感涙モノ。あいつ伊達より酷い…



何かと話題の仮面ライダーゼロワンは解禁がかなり遅くW、オーズに比べるとフォーム数が見劣りするものの、操作が軽快でハイジャンプで窮地を凌げるライジングホッパー、飛行可能なバーニングファルコン、チェンジ攻撃が扱いやすくあらかじめRPを消費して好きなタイミングで射撃ができるシャイニングアサルトホッパー、メタルバッタラッシュで乱戦に強く防御力も高いメタルクラスタホッパー…と役割がわかりやすく攻撃の判定が強めで扱いやすい。あと何かと派手。

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シナリオ面はW7割オーズ3割といった感じで、ゼロワンからはヒューマギアも登場しない為はっきり言ってゼロワンの存在意義はかなり薄いのだが、行動理念も飛電の社長としてAI犯罪を許せないという真っ当な正義感からであり、他の主役ライダー二人のようなしがらみもない為ムードメーカー、清涼剤として機能しているほか、イズと通信している為代打のナビゲート役としても地味に活躍する。



それでも薄味だがマイナス要素が特にないため不快感がなくただのいい奴である為安心して欲しい。ゼロワンの出撃が固定されるボスも加入してすぐの1戦しかないし。



チェンジを持たないジョーカー(ファングジョーカー)とバース2種以外はコンボをがしがし切り替える為、財力に余裕があるならばプレミアムサウンドエディション版をオススメしたい(通常版もブロードキャスト配信できないし)。オーズとか賑やかでめっちゃ楽しい。




欠点、難点としてはカウンター時のSEがちょっと間抜け(回復音が入る為)、ゼロワン以外声優総取っ替え(本職のメズールとかも)なので個人差はあれど違和感がある。個人的には翔太郎は割と馴染んだけど後藤さんはまだちょっと苦手。



後は弾フォームが解禁が遅い分強すぎる事。リスクが少ないぶん回避にRPをあまり割かなくてもよい為火力自慢の近接フォームで殴りにいくよりアーマーがゴリゴリ削れる事も珍しくない。サイクロントリガーとか後藤バースバスターとか。



そして最大の難点はボリュームの少なさ。

10時間程度でクリアできてしまうし、クリア時にはなんとこのゲームの根底をひっくり返すRP無限化装備が手に入ってしまう。

敵に関しても多少の間や緊急回避、ダッシュでRPのやりくりする事が前提になっている為、前述の弾フォーム、特に消耗が激しいかわりに飛行と高威力超誘導のタジャドルと合わせると欠点が完全に無くなり負ける要素がまずないクソゲーに。



一周だけではライダーのレベリングや全スキル強化はできない為、効率的にプレイするならばこれにお世話になるのだが、これを経験しちゃうと…なぁ…って感じに。



トロコン特典とか裏技ならともかくたった一周で俺TSUEEEE!モード解禁でレベルも上げられるとなりゃそりゃねえ…クリア後の目玉であろうサバイバルモードの難易度エクストリームも余裕、さらにクリアする事で上位互換アイテムが手に入ってしまうし。



クリア後に難易度が上げられるのだが…絶対こっちの方が強いからな…最強の味を知った後縛りプレイに挑めるか…


あと目玉っぽく描かれてたガジェットアクションは別に面白くはないし周回でも飛ばせなくてちょっとダルいんで正直邪魔っすね…宝箱開けたり扉の鍵拾うのにいちいちミニゲーム挟まされてる感じなので。



総評としては非常に気合が入っておりさすがドリタンを作ったナツメアタリといった具合で良くできているのだが、めちゃくちゃ楽しい一周目の後にかーなーり楽しさが減衰してしまうのでやり込み用モードの実装、新シナリオといったアップデートが欲しいところである。



ただ繰り返すようだがプレイ中はめっちゃ楽しかったのでこのシリーズの続編が来てくれたら嬉しいね…フォーゼとかウィザード、ビルドあたりは特に適性あると思うし。



以上で感想おわり!